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志賀直哉

志賀直哉『小僧の神様』解説|少年の冒険心と、大人の思いやり。

人は人にどんな気持ちで優しくしたらいいの?『小僧の神様』のあらすじと解説。けなげな秤屋の小僧の仙吉に、腹一杯、鮨を食べさせる。最初は好意のつもりが、後で嫌な気になる。それでも仙吉が神様のおかげだと受け取る気持ちに、読者はほっと救われる。
中島敦

中島敦『山月記』解説|虎とは何か、尊大な羞恥心の変態した姿。

なぜ李徴は、虎に変わり果てたのか?『山月記』のあらすじと解説。比類ないほど優秀だったが、我儘で自信家のため役人を辞め詩人を目指す。しかし「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」で発狂し虎になる。不適格な自分を恥じ、虎として孤高に生きる姿を自身に投影する。
宮沢賢治

宮沢賢治『銀河鉄道の夜』解説|「ほんとうの幸い」を問い続ける

「ほんとうの幸い」とは何か?賢治の名作『銀河鉄道の夜』のあらすじを読み主題を解説。病気の母を看病し貧しい生活を支えるジョバンニ。遊びや勉強の時間もない孤独な日々。丘の上の光が降りて銀河鉄道の旅に出て、親友のカンパネラと語らい真の幸せを知る。
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サン=テグジュペリ

サン=テグジュペリ『星の王子さま』解説|友情とバラと祖国、人間の責任について

バラの花と喧嘩して、地球に辿り着いた王子さま。サハラ砂漠に不時着したパイロットと友達になる。キツネとの語らいのなかに真実を知り、ヘビの力で永遠になる。子供へ贈られた寓話のなかに、サン=テグジュペリの思いが込められた名作。
遠藤周作

遠藤周作『沈黙』解説|弱き者の痛みを分かつために、神は存在する。

禁教令下の長崎で棄教を迫られ、拷問に耐え、殉教する信徒たち。神が存在するのならば、なぜ救わない?遠藤周作のキリスト文学『沈黙』を解説。宗教とは何か、祈りとは何か、救いとは何かという信仰の根源的な問いのなか、なぜ神は沈黙を続けるのかを考える。
黒澤明

黒澤明『羅生門』解説|芥川の名作の先に、黒澤が伝えたかったこと。

芥川の小説「藪の中」と小説「羅生門」ふたつを融合した黒澤の映画『羅生門』の主題を考察する。多襄丸、夫の金沢、妻の真砂。三人三様の嘘と、杣売りの嘘。あらすじの結末にみせた僅かな救い。黒澤は何を伝えたかったのかを解説する。
芥川龍之介

芥川龍之介『杜子春』解説|金持ちでも仙人でもない、正直な暮らし。

人間にとって最も尊いものは何か?芥川の『杜子春』のあらすじを読み解説。大金持ちになるが友は無く、人間関係に愛想を尽かす。仙人の修行をするが、母の愛情に勝るものがないことを知る。善なる魂をもち人の世で正直な暮らしを送る尊さを子供たちに伝える。
芥川龍之介

芥川龍之介『芋粥』解説|夢は叶う時より、願い続ける時が幸せ!

「一度でよいから好物の芋粥を腹いっぱい飲んでみたい」と願い続ける男が、いざ用意されると喉を通らない。芥川の『芋粥』のあらすじと解説。夢は他人に叶えてもらい実現しても満足は少ない。夢は叶う時より、願い続けていた時のほうが幸せであるという教訓。
芥川龍之介

芥川龍之介『蜘蛛の糸』解説|因果応報とエゴイズムの戒め

芥川の初期作品で漱石が絶賛した『蜘蛛の糸』のあらすじと解説。地獄に落ちた犍陀多に因果で下ろされたひとすじ光る蜘蛛の糸。利他の心なく利己心で糸は切れる。お釈迦様の慈悲深い救いの眼差しと憐れみ。静かな蓮の池のほとりに仏の教えと人間の業を学ぶ。
太宰治

太宰治『水仙』解説|芸術家は自分の才能を信じ、世評を気にせず。

なぜ水仙の絵を破ったのか?その意味するものは何か?『水仙』のあらすじを読み解説する。芸術は常に煩悶と祈りの中にあり、世間のおだてやへつらいに乗じず、酷評や批判にも動ぜず、自分の才能を信じて疑わず。芸術家の生き方を理解しその謎を解く。
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