坂口安吾

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坂口安吾『特攻隊に捧ぐ』解説|殉国の情熱と、至情に散る尊厳。

軍部の積悪と戦争を呪う安吾だが、特攻隊だけは可憐な花であったという。随筆『特攻隊に捧ぐ』を解説する。文明の利器と決死の覚悟。殉国への情熱と、至情に散った尊厳を我々は疑ってはいけないという。平和ボケの日本人よ、父祖たちが、かく戦った記憶を忘れてはいけない。
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坂口安吾『日本文化私観』解説|人間のいる芸術だけが、前進する。

米英を相手に歴史の運命に呑み込まれていった戦争。日本の伝統とは何か、日本人とは何かについての坂口安吾の自己省察である。1.「日本的」ということ 2.俗悪について(人間は人間を)3.家に就いて 4.美に就いての項目を解説する。
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坂口安吾『文学のふるさと』解説|絶対の孤独を、生き抜くために。

生存それ自体が孕む絶対の孤独。透明な氷を抱きしめたような、悲しさ、美しさ。そんなせつない「ふるさと」の上に、文学が成り立っている。坂口安吾の創作活動の原点であるエッセイ『文学のふるさと』をあらすじを追いながら解説します。
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坂口安吾『続堕落論』解説|無頼とは、自己の荒野を生きること。

『堕落論』から8か月後に発表される。大きな反響をえた前作を受け、再び天皇と日本人の精神性に対する考えを展開する。戦時中の道徳や戦陣訓、そして戦後の荒廃に対する安吾の視点は深い。安吾の文学論とも繋がる堕落について『続堕落論』を解説する。
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坂口安吾『堕落論』解説|生きよ堕ちよ、正しくまっしぐらに!

坂口安吾のエッセイ『堕落論』。歴史のなかに日本人の本質を紐解き、披瀝しながら、ひとりひとり自らが真理を追究する態度を求める。戦争に負けたから堕ちるのではない。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。正しく堕ちることでのみ、人間は救い得るとする。
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坂口安吾『夜長姫と耳男』あらすじ|好きなものは、呪うか殺すか争うか。

芸術も恋愛も、好きなら呪うか殺すか競うしかないという『夜長姫と耳男』のあらすじと解説。残酷で無邪気な美しい夜長姫。護身仏を造る若き匠の耳男は、姫が次々に村人を殺すのを怖れ、遂に姫の胸を刺し殺す。妖しい魔性に憑りつかれた仏師の運命を追う。
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坂口安吾『桜の森の満開の下』解説|妖しい魔性に憑りつかれ、絶対の孤独に墜ちていく

静寂と透明感のなかに狂気や血塗られた記憶が閉じ込められている『桜の森の満開の下』の主題を解説。それは美しくエゴイズムなものに翻弄されていく、男と女の業を鬼気迫りながら追う。そして一人残された男は、桜の花に埋もれ絶対の孤独の淵に佇む。
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坂口安吾『白痴』解説|肉体と本能のなかに、失った魂を呼び戻す

空爆が続き世間は崩壊し無秩序になる。希望のない卑小な暮らしのなかで、白痴の女と関係を持つ。戦争の狂気と破壊という運命に晒されることで、肉体と本能の魂を呼び起こす。堕ちて生きてこそ、人間性の回復がある。
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