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夏目漱石

夏目漱石『草枕』全ての謎と物語の構造を解く「謎解き草枕」その1

冒頭文に隠された主題「智・情・意と芸術」夢幻能に見立てられた物語、画工と那美の芝居合戦を丁寧に読み解き、誰も語らない複雑な『草枕』の筋と構造を明らかにする全6回のシリーズです。
ウィリアム・フォークナー

フォークナー『八月の光』解説|熱狂と偏見のなかで、人はいかに振舞うか

アメリカ南部ミシシッピ州。南北戦争の壊滅的な敗北と奴隷制の崩壊がもたらしたもの。それは解決ではなくさらなる錯綜だった。架空の土地ヨクナパトーファ郡ジェファソンを舞台に、過去と現在がぶつかりあう。なぜ、その題名は『八月の光』なのか、を考える。
カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ『クララとお日さま』解説|人間の魂は、ロボットに複製できるのか

AGI(Artificial General Intelligence)―人間と同じ知的作業をできる頭脳を搭載したロボットの時代がそこまで来ているという。では人間と同じ性格や個性を複製できるのか。心や愛という問題はどうなるのか。「人間とは何か」を問う。
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ドストエフスキー

ドストエフスキー『罪と罰』全体テーマ|人間の心では、神と悪魔が闘っている

人間のつくった罪刑法定主義としての「罪と罰」そして、もうひとつ神の真理としての「罪と罰」。「非凡人は、よりよき人間の未来のためには、人を殺しても構わない」という選民思想のナポレオン主義の哲学をうちたてたラスコーリニコフ。魂を殺した彼は甦ることができるのか。
フランツ・カフカ

カフカ『変身』解説|不条理は日常のなかにあり、不条理の連続が生である。

人間の実存は、自己の心身において、さらには社会の関係性において在る。そこには、チェコ・プラハに生まれ育ったユダヤ人カフカがいて、父子の関係があり、その前提として、故郷を失くした子孫であり、よそ者であり、成り上がり者であり、歓迎されない民族としての謂われなき不条理の意識があるのかもしれない。
村上春樹

村上春樹『品川猿』解説|名前を盗む猿と、人間の心の闇

人間の言葉をしゃべる猿は、なぜ名前を盗むのか、そのことは何を意味するのか?ユーモア溢れる登場人物たちの会話のなかに人間の心の闇とせつない猿の片思いが浮かび上がる、そんなセラピーな物語。
芥川龍之介

芥川龍之介『神神の微笑』解説|「破戒する力」ではなく「造り変える力」

大国の仲間入りをした明治の日本。キリスト教社会の文化と日本の記紀神話や先祖崇拝の文化との戦いが構図が現れます。芥川はその先の日本と西洋の衝突を予知していたのでしょうか。日本とは何か、日本人とは何か。これは大正期に著された芥川の日本文化論です。
安部公房

安部公房『壁‐S・カルマ氏の犯罪』解説|実存の不安からの脱出!空っぽの心が求めるものは?

名前に逃げられた男が職場で存在権を失くす。空虚感から砂漠の挿絵を吸引する。その行為で周囲から裁かれ、男は逃げ出す。やがて世界の果である自分の部屋の中で心の中に壁をつくり育てていく。不条理で、諧謔で、シュールな世界。これは何を伝えているのか?
宮沢賢治

宮沢賢治『よだかの星』解説|理想を追い求め、自ら星となり輝く!

弱肉強食の残酷な世界、鷹は食物連鎖の頂点で力が強く、それに比べて、よだかは不細工で醜くて弱く皆に疎まれる。そんな自分も毎日、虫の命を奪っていることに悲しい気持ちになり、夜空の星になろうと決心します。それは宮沢賢治が目指した心象の理想郷。
夏目漱石

夏目漱石『私の個人主義』解説|漱石の語る、個人主義とは何か。

明治の時代、国を開き近代化を急ぐ日本。諸外国から技術や知識を輸入し自由主義と資本主義が発展する。思想としての個人主義の流行。しかし皮相だけの理解のなかで日本人の価値観は平衡感覚を失っていく。ここに自らの煩悶のさきにその答えを導いた漱石の個人主義がある。
夏目漱石

夏目漱石『現代日本の開化』解説|令和の時代に思う、現代日本の開化。

明治の時代、西洋から入ってくる技術や思想に戸惑う日本人。漱石は、まず開化とは何か、次に日本の開化とは何か、最後に西洋と日本の開化の違いとその先の未来を憂い、外発的な日本の開化が精神にもたらす影響を説く。そして今、令和の日本の開化について考える。
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