村上春樹

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村上春樹『国境の南、太陽の西』解説|初恋の幻を追う、囚われの自我からの帰還

我儘なハジメの心には二人の女性がいた。同じ一人っ子の美しい島本さんと肉体関係を急ぎ傷つけたイズミ。現在のハジメは有紀子と結婚し幸せだが、偶然、島本さんと再会しペルソナの下に潜む不完全な自己が晒されてくる。『国境の南、太陽の西』とは何を意味するのか?
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村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』解説|生きる意味なんて考えず、踊り続けるんだ。

僕はもう一度、何かに繋がろうとすると、羊男は失った心の震えを取り戻すために、とにかく踊るんだ!という。そんな『ダンス・ダンス・ダンス』のあらすじと主題を解説する。喪失と絶望の世界をステップを踏みながら僕が通り抜けていく再生の物語。
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村上春樹『象の消滅』解説|消えゆく言葉と、失われる感情。

象は何処に行った?その謎を解く『象の消滅』のあらすじと主題を解説。仕事では商品の統一性や便宜性の重要さを宣伝文句にする僕だが、僕が見た象がいなくなった不思議な光景を話すと彼女は信じてくれない。世界にはきっと異界の入り口があるはずなんだ。
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村上春樹『ノルウェイの森』解説|やはり、100パーセントの恋愛小説。

思春期の哀しみを反芻する『ノルウェイの森』のあらすじを読む。「何故、直子は死んだのか?死も生の一部」という主題を解説する。17歳に棲むココロとカラダ、精神と肉体に宿るセックス、喪失感。生きることをもがき、再生しようとする魂の叫びを聞く。
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村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』解説|閉ざされた自己の行方、心の再生は可能か。

強い自己心のために無意識の核だけが<私>を支配しはじめる「ハードボイルド・ワンダーランド」とその深層心理に映された街「世界の終わり」のあらすじを読み主題を解説。影を剥ぎ取られ心を失っていく<僕>が最後に決めた選択とは何かを追いかける。
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村上春樹『羊をめぐる冒険』解説|邪悪な羊を呑み込み、自死を選ぶ鼠。

鼠三部作の完結編。『羊をめぐる冒険』のあらすじを読み主題を解説。僕は彼女と「星形の斑紋のある羊」を探しに北海道へ。右翼の大物秘書、羊博士と緬羊牧場の歴史、謎の羊男。羊の正体。欲望の現象界に抗い、道徳に殉じ死んだ鼠と邂逅し、僕の旅は終わる。
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村上春樹『1973年のピンボール』解説| 魂の在り処を探し、異なる出口に向かう僕と鼠。

「僕」と「鼠」の漂流を描く第二弾『1973年のピンボール』のあらすじと解説。直子の自殺で自責の念に囚われる「僕」は、魂を探す旅をする。そしてついに異界に棲む直子の死霊と邂逅し語らう。一方の鼠は暗鬱の中、出口を求め深い眠りに陥る。
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村上春樹『風の歌を聴け』解説|言葉に絶望した人の、自己療養の試み。

政治の季節だった1969年、団塊の世代が青年の頃。故郷で再会した「僕」と「鼠」の二人、恋人を失った傷心のひと夏の出来事。デタッチメントな生き方はこの作品から始まる。村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』のあらすじと解説。鼠三部作の第一弾。
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村上春樹『パン屋再襲撃』解説|非現実的で不思議な、襲撃の結末は?

結婚したての二人に訪れた問題と解決のための共同作業『パン屋再襲撃』のあらすじを読み主題を解説。僕と妻は、凄い空腹感に同時に襲われる。その理由は、昔、僕がパン屋を襲撃した呪いが、かかったままだからだと妻が言う。心理療法のような問題解決を描く。
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