スポンサーリンク
深沢七郎

深沢七平『楢山節考』あらすじ|おっかぁ 雪が降ってきたよう、運がいいなぁ。

おりんは何故、楢山参りが待ち遠しいのか?歌で伝承される『楢山節考』のあらすじを読み解説。食糧が限られた村の掟では、冬を越すために老いた者は山に行く。自死する尊厳を楢山の神が見守る。家族の命を継ぐため、老婆のおりんの清さに雪が降る。
志賀直哉

志賀直哉『范の犯罪』解説|妻への殺人は、故意か?過失か?

抑圧から解放され、自己に忠実な生き方を選ぶ『范の犯罪』のあらすじと解説。故意の業か、過ちの出来事か。そこには「本統の生活」を求める范の懊悩があった。深い思索の軌跡と不意の殺人。冷静に熟慮した心の謎が解き明かされる。それは志賀直哉の思いでもあった。
志賀直哉

志賀直哉『清兵衛と瓢箪』解説|大人の無理解に屈せず、飄々と才能を磨く少年。

芸術への清々しい情熱を描く『清兵衛と瓢箪』のあらすじを読み主題を解説。清兵衛が熱中する大切な瓢箪の収集は、父親や先生など無理解な大人に禁じられる。次は絵に自分の夢と才能を発揮する。直哉が尾道で本統の小説家を目指す姿勢を作品にしました。
スポンサーリンク
志賀直哉

志賀直哉『正義派』解説|真実を告げる勇気と、揺れ動く感情。

正義を貫くことの難しさを描く『正義派』のあらすじを読み主題を解説。会社都合の嘘を言う監督と運転手に対して、幼い女児の死や悲しむ母親を悼み、篭絡に屈せず真実を語る。しかしやがて仕事を失い生活に窮する不安が襲う。ではどうあるべきか?を考えていく。
志賀直哉

志賀直哉『流行感冒』解説|パンデミックの時にこそ、寛容の大切さ学ぶ。

愛娘へ神経質なほど過保護になる私、女中の石の素行を疑い嫌悪する『流行感冒』のあらすじと解説。人は一面ではなく全体を知ることで、信頼と同時に精神的なやすらぎや幸せも生まれる。パンデミックだからこそ心の寛容さや思いやりの必要を説いています。
中上健次

中上健次『地の果て至上のとき』あらすじ|路地が消え、虚無を生きる。

生まれ育った路地の消滅、母系で抱かれた地を失い、歴史に繋がる父系の物語を思う。『地の果て至上のとき』のあらすじを読み主題を解説。突然、自死した龍造に自己の系譜を断ち切られ、秋幸は孤独と虚無の果てを生きていく。秋幸三部作いよいよその結末。
中上健次

中上健次『鳳仙花』あらすじ|母胎に宿る命から、その物語は始まった。

イザナギ・イザナミの兄妹神の記紀神話の地、隠国・紀州。秋幸三部作の前日譚『鳳仙花』のあらすじを読み主題を解説。フサが少女から大人となり、恋をして子を産み育て母親へとなっていく半生。新宮の「路地」に咲く鳳仙花、秋幸の母フサの兄妹恋慕の物語。
中上健次

中上健次『枯木灘』あらすじ|路地と血族がもたらす、激しい愛憎と熱狂。

紀州・新宮で私生児として生を受けた苦しみのなか、現れた「浜村龍造」。実父への激しい憎悪を燃やす『枯木灘』のあらすじを読み主題を解説。ついに蠅の王への復讐へ、秋幸の血は土地と共に熱狂する。しかし予期せぬ出来事へと展開し揺れ動く心の謎を追う。
中上健次

中上健次『岬』あらすじ|自分はどこから来た、何者なのか。

新宮の山と川と海に閉ざされた路地で、母系の複雑な血縁のなか実の父親「あの男」への憎しみを胸に、秋幸の苦悩し葛藤する物語『岬』のあらすじを読み主題を解説する。自分はどこから来た、何者なのか。血筋の呪縛のなか獣の血があふれる秋幸三部作の始まり。
川端康成

川端康成『白い花/掌の小説』あらすじ|死を見つめる、桃色の生。

肺病の従弟に恋を打ち明けられ付き合い、伝染して療養する女を描いた『白い花』のあらすじと解説。回復した彼女に恋をする医者と作家。しかし触れられない彼女の白い肌に「桃色」を思う、生も死も血潮の果てにあると信じる女性の熱き思いを読む。
スポンサーリンク