梶井基次郎『桜の樹の下には』解説|絶対の美しさと死は、表裏一体。

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作品の背景

肺を病む梶井基次郎が1926(昭和元)年に転地療養で伊豆の湯ヶ島に訪れ、翌年から川端康成の紹介で、長期滞在をした当地で、静かな山里から見た八重桜やツツジやシャクナゲ、川にいる河鹿ガエルやウスバカゲロウなどの自然の美しさや生態などが題材になっています。

発表時期

1931(昭和6)年5月、武蔵野書院より刊行の作品集「檸檬」に収録。梶井基次郎は当時30歳。肺結核を患っており死の前年にあたります。