坂口安吾

坂口安吾『桜の森の満開の下』あらすじ|桜の下に、棲む魔性。

解説>峠を支配する山賊も「桜の森の満開の下」だけは怖れている。山で捕えた女を女房にして都で暮らすが、我儘で残酷な日々に飽きて山に戻る。帰り道、満開の桜の下で女は鬼に変わり男を殺そうとする。男は鬼を殺したが実はそれは女房で、一人残された男は花に埋もれ孤独に佇む。
江戸川乱歩

江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』あらすじ|節穴から覗く、完全犯罪。

解説>何をするのもつまらない郷田は、ある日、下宿の天井を上り屋根裏を歩きはじめる。そして持ち前の犯罪嗜好癖から完全なトリックを計画し遠藤を自殺に見せかけ殺害する。そこに現れた明智小五郎、些細な事実から謎を解く。江戸川乱歩の明智小五郎篇の名作。
江戸川乱歩

江戸川乱歩『押し絵と旅する男』あらすじ|絵の中の恋は、時空を越えた。

解説>男が恋焦がれた女性は、額のなかの押絵細工だった。それでも男は、自ら求めて自分自身も押し絵となる。仲睦ましい二人の押し絵をもって旅をする男、その男の話を聞きながら遠眼鏡で覗く額のなかの世界は、蜃気楼のように漂う私の幻想だったのか。
洋画

映画『ジョーカー』あらすじと解説/ここが見どころ!

概要>感情が高ぶると、突然、笑いだす疾患を持つアーサー。「どんな時でも笑顔で」との母の言葉を胸に、持病に苦しみながらも母を看病しコメディアンを目指す男が、嘲られ蔑まれ排除され続ける孤独の中、悪そのものとなっていく。抑圧から解放された狂気が悪のカリスマへと変貌する、ジョーカー誕生の物語。
坂口安吾

坂口安吾『白痴』あらすじ|墜ちることで、人間は救われる。

解説>空爆が続く日々に、世間は崩壊し無秩序。会社にも希望はなく、ただ生きる糧を得るために働く卑小な暮らしの中、白痴の女と関係を持つ。戦争の狂気と破壊に従順になる美しい運命から、かろうじて肉体と本能の魂を呼び起こす。堕落にこそ人間性の回復を信じる。
川端康成

川端康成『禽獣』あらすじ|犬に女の生態を、重ね見る幻覚。

概要>四十歳になる人間嫌いの彼は、幾数種の鳥の番の睦まじさを観察したり、飼育する犬の出産を助け純血主義を美しく思う。彼は、犬の顔に心中未遂した千花子の顔を重ね合わせる。それは、生きかつ死へと向かうときの生命の明かりと、虚無の世界であった。
江戸川乱歩

江戸川乱歩『二銭銅貨』あらすじ|南無阿弥陀仏の、暗号を解く。

解説>紳士泥坊が盗み隠した消えた大金。二銭銅貨の中の一枚の紙片に綴られた南無阿弥陀仏の謎の暗号を解く、その素晴らしい推理でついに金を探しあてる松村、知識を誇る彼に私が仕掛けた悪戯なトリック、日本で最初の推理小説、江戸川乱歩のデビュー作。
宮沢賢治

宮沢賢治『どんぐりと山猫』あらすじ|「ばか」が、いちばん「えらい」。

解説>だれがいちばん偉いかを決める裁判に呼ばれた一郎、わいわいがやがや自己主張ばかりのどんぐりたちに困り果てた山ねこ裁判長。一郎はたった1分半で解決します。 利己主義に満ちたこの世界で、自然を愛する一郎の説く解決方法とはどんな方法か、エゴな大衆への説法の仕方。
宮沢賢治

宮沢賢治『注文の多い料理店』あらすじ|動物を食べるなら、人間も食べられる?

解説>山で狩りをする二人の青年は、山奥で西洋料理店-山猫軒を訪れる。そこは注文の多い料理店で、あれこれと指示に従うが、自分たちが料理され食べられることに気づく。何とか助かるが、恐怖の顔は今も残ったままである。人間だけが許されると考える利己主義を自然が懲らしめる。
三島由紀夫

三島由紀夫『憂国』あらすじ|大儀に殉ずる、美とエロティシズムと死。

概要>反乱の汚名を着せられた青年将校と、彼らの大義に自らも殉じる。死して生を輝かせるために命を捨てる武士道の精神。愛する若妻との最後の永遠の契りを交わし、様式美としての切腹の描写、死後半世紀、日本人とその民族の尊厳を世界に示した不滅の三島文学。
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