映画『セブン』あらすじと解説/ここが見どころ!

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概要>七つの大罪のとおり、大食、強欲、怠惰、肉欲、傲慢と次々に猟奇殺人が繰り広げられ、犯人の自首で急展開を見せる。血気はやるミルズと思慮深いサマセットに対してサイコパスのジョン・ドウが、妬みを自ら演じ、怒りを誘発させ“七つの大罪”をすべて完成させる。

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登場人物

デヴィッド・ミルズ刑事(ブラッド・ピット)
新しく異動してきた功にはやる血気盛んな若い刑事。
ウィリアム・サマセット刑事(モーガン・フリーマン)
あと1週間で定年を迎える老いた熟練の刑事。
トレイシー・ミルズ(グウィネス・パルトロー)
夫のデヴィッドとともに町に来たが治安が悪くなじめない。
ジョン・ドゥ(ケヴィン・スペイシー)
7つの大罪にならって順番に殺人を犯していく異常な殺人者。

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あらすじ(ネタバレあり)

サマセットは、いつものように身ぎれいに服装を整えて現場に行く。

現場では、夫婦喧嘩が2時間続き、嫉妬の果てに拳銃で妻が夫を惨殺する。部屋中、血しぶきが飛んでいる。今日も陰惨な事件を検分するサマセット刑事は、あと1週間で定年を迎える。そこに、新たに着任した血気盛んなミルズ刑事がやってくる。サマセットは、ミルズに「7日間は、ただ黙って見ているだけでいい」と言い、無事に刑事生活を終えたい。その夜も、いつものメトロノームのリズムでゆっくりと規則正しい眠りにつく。

月曜日 大食<GLUTTONY>

今日も雨が降りしきる中、サマセットとミルズは現場に入る。

巨漢の肥満男が、手足を針金で縛られスパゲティに顔を埋めたまま死んでいる。

真っ暗な部屋には、大量のスパゲティソースの缶詰が山積みされている。

犯人は、被害者をテーブルに座らせ手と足を縛り、バケツを下に置き吐かせながら延々と食わせ続けたようだ。検視官の調べでは12時間以上、食べ続けさせられているという。

犯人は、被害者を銃で脅し、気絶しそうになると何度も腹を蹴り、死因は内臓が破裂して内出血で死亡だった。

サマセットは何か理由がない限り、こんな手間はかけないという。

さらに現場に残されたスーパーのレシートから、犯人は、2度も買い物に行っている。サマセットは、この殺人に計画性を感じ、この事件は始まりであり、定年まじかの自分には手に負えないと、担当を外すよう上司に願い出るが、上司はミルズを外しサマセットに捜査を続けさせる。

火曜日 強欲<GREED>

高級なオフィスビルで、弁護士のグールドが殺される。捜査の担当はミルズだった。

自身の弁護士事務所で血まみれになっていて床に血文字で“強欲”と書かれおり、さらに壁面に飾られた妻の写真には、血で目の周りを眼鏡のように描かれていた。

肥満男の報告書を書いていたサマセットは、上司からこの弁護士殺人のことを聞かされる。そして、殺された肥満男の内臓からプラスティック片が出てきたと報告を受ける。

サマセットは、再度、肥満男の殺害の現場を検証する。そして冷蔵庫の裏に“大食”の文字が脂で書かれた跡とミルトンの『失楽園』の7つの大罪の一節 “地獄より光に至る道は長く険しい” と書かれた紙片を見つる。

“大食”と“強欲” に対する殺人。この後、“怠惰” “肉欲” “高慢”  “嫉妬” “憤怒”と5つの犯罪が起こることをサマセットは予言する。

定年まじかのサマセットは、再度、この仕事から降りることを上司に伝え、犯罪に満ちたこの街の喧騒を離れるべくタクシーに乗り込みます。そして向かう先は警察図書館でした。

サマセットは「“7つの大罪 ”、“ 神曲 ”、“ カンタベリー物語 ”を読め」と、宛名をミルズとした資料を作成し、署に戻り彼の机に置き帰ります。

水曜日

ミルズは、サマセットが定年を迎える数日間、オフィスを共有することになります。

そこにミルズの妻トレーシーからサマセットを夕食に誘う電話がかかり、サマセットは快諾します。その夜、サマセットはミルズの家で夕食をともにし談笑します、トレーシーは、デヴィッドとは高校時代にひとめ惚れした馴れ初めや、サマセットが独身を通している理由など訊ねます。サマセットも街に慣れたかなど束の間のリラックスした雰囲気の中で打ち解けあいます。

その後、ミルズは、弁護士の殺人事件についてサマセットに話します。

犯人は、金曜から事務所に侵入し室内に潜み土曜から月曜まで犯行に及んだこと。犯人は、1ポンドの肉を切らせ天秤に乗せている。被害者は、腹の肉を切っている。

サマセットは、この殺害は説教を意味していると指摘します。

“7つの大罪”は中世では説教に使われた。犯人は、本の通りの動機だとすれば、この殺人は罪のあがないをさせられていると考えます。

血で眼鏡のように描かれた弁護士の妻の写真も、“何かを見た”あるいは“何かを見るはずだ”と言う意味ではと、サマセットは推察します。

サマセットとミルズの二人はグールド夫人に面会し、心当たりを訪ねます。憔悴する夫人ですが、かかっている絵が逆さであることを指摘します。二人は現場に戻り、絵を確認します。

すると絵をかけていた壁に「HELP ME」と書かれた文字が浮き出てきます。

その文字は、被害者の指紋ではないようで、照合には3日かかるといいます。

木曜日 怠惰<SLOTH>

現場の指紋の照合の結果が分かり、犯人の名前は「ヴィクター」と判明します。

長い間精神を病んでおり、バプテストの出身だが道を誤り、麻薬や強盗をやり少女暴行で服役したが、弁護士のおかげですぐ出てこれた。そのときの弁護士が殺された「グールド」でした。

サマセットは、真の犯人はヴィクターではないとにらみます。この間の一連の手口のような奥行きを感じないといいます。

警察の特殊部隊がヴィクターのアパートに踏み込み身柄の確保を図ります。ドアを開け突入しますが、そこには、拷問を受け衰弱しきった廃人状態のヴィクターが縛りつけ寝かされていて、壁には“怠惰”の文字が書かれていました。

ヴィクターは1年前からその記録を写真に残されていました。生死を確認すると、突然動き出します。まだかろうじて生きていました、つまり警察が踏み込む日を想定して僅かに生き永らえさせていたのです。急ぎ、救急車で運ばれますが、二度と普通の生活には戻れない状況でした。

ミルズは、もてあそばれているような犯行の手口に苛立ちます。かぎつけたマスコミにあたり、追い返し感情をむき出しにします。

医者は、ヴィクターの筋肉や背骨の衰退から1年は寝続けていたと推定します。多種多様の薬品が投与され、脳も軟化し、舌もかみ切っています。医者は、目に光をさらしただけでもショックで死ぬ状態だと、彼が受けた苦痛の状態を説明します。

金曜日

サマセットは、トレーシーから相談があるといわれ、レストランで待ち合わせをします。

なかなか言い出さないトレーシーに、サマセットがただすと「子供ができた」と言います。ただトレーシーは「この町が嫌いだし、子供の環境としても最悪で、ミルズに話せない」と言います。返答に困るサマセットですが、自分にも同じように夫婦同然に暮らしていた女性に子供ができた時のことを話します。

その時に「こんなひどい世の中に産むのかって」それで彼女を数週間かかって説得したことを。そして「もし子供を産まないつもりなら妊娠は内緒に、もし産むつもりなら精一杯甘やかして育ててやれ」と、トレーシーに言います。

ミルズは捜査の手掛かりが途絶えたことに苛立ちますが、サマセットはもういちど犯人の読書傾向から探ろうと図書館に向かいます。図書カードは身分証がないと発行してもらえません。想定される本のリストをつくりFBIに金を握らせて読書傾向から収集されている名前の貸し出しリストを受け取り、目星をつけた男のアパートへ向かいます。

絞られたのは、「ジョン・ドゥ」と言う男でした、二人は早速、アパートへ向かいます。

ドアをノックしますが不在のようでした。見れば向こうから一人の男が、部屋に戻るように近づいてきます、そしていきなり発砲してきました。

ミルズとサマセットは二人を追いかけます。懸命に追い続けるミルズですが、犯人との一進一退の追尾のなかで、逆に不意をくらい打ち倒され、こめかみに銃口を向けられます。しかし、犯人はそのまま撃たずに去っていきました。追いついたサマセットはミルズを助けます。

ミルズは、部屋に入ろうとしますが、サマセットは令状がなく入れないことを説明します。感情が高ぶるミルズは、金で嘘の目撃者を仕立て強引に入室を正当化をします。

部屋に入ると、これまでの被害者の写真が貼られ、犯罪に使用した薬物の数々や拷問で使った道具、スパゲティソースの缶やたくさんの書籍、殺害に及ぶまでの経過を撮った写真などあらゆるものが整然と並んでおり、その中にヴィクターの指もありました。そして、1冊250ページのノートが2000冊もあり、そこには世を憂う自身の思いが綴られていました。

そこへ、犯人から電話がかかってきます。警察の捜査に敬意を表し、今日のミルズとサマセットの一件で今後の計画を変更するというものでした。

土曜日 肉欲<LUST>

ジョン・ドゥの部屋には、金髪の女性の写真があり、それは娼婦のようでした。

二人は、部屋に残った領収証からSMグッズの店を訪れます。そして店主から怪しげな器具の写真を見せられます。店主はジョン・ドゥにそれを売ったといいます。その器具は男性の局部の位置にナイフを装着したコルセットのようなものでした。

そして写真の娼婦はその器具を使って殺されていました。

その方法は、面識のない男を捕まえて、口に銃口を向けて発注した器具をつけさせ、行為に及んで突き刺し殺したものでした。あまりの奇怪で残虐な殺し方に驚愕します。

サマセットは、「ジョン・ドゥはひどいが、悪魔ではなく人間だ。人々の無関心がこんな社会をつくるのだ」と嘆きます。

日曜日 傲慢<PRIDE>

不敵にも警察に「またやったぞ」とジョン・ドゥの電話がかかってきます。今度の被害者は美しいモデルで、自慢の顔を切り刻み鼻を削ぎ、左手の電話で助けを呼ぶか、右手の睡眠薬で死ぬかを選ばせていました。彼女は睡眠薬で死にました。壁には“傲慢”と書かれていました。

二人が署に戻ると、なんとジョン・ドゥが自ら出頭してきます。彼は即座に取り押さえられます。ジョンは指紋を剥いでいました。そして銀行口座や銃、借金、仕事の経歴などからの手掛かりもありません。ジョンは、金があり教養があり完全な異常者でした。

ジョンの弁護士が言うには、依頼人はあと二人、死体を隠しているといいます。そしてミルズ刑事とサマセット刑事だけを今日6時に現場に案内するといい、二人が断れば、永遠に死体は見つからないといいます。さらに依頼人は 断れば精神病で無罪を主張するといいます。

鑑識は、ジョン・ドゥの血を調べており、 ジョン・ドゥ の血と死んだモデルの血ともう一人、別のものの血の3つが見つかったと報告します。弁護士が言うように、ジョンは新たな一人を既に、殺したようでした。

ミルズとサマセットは ジョン・ドゥ の話に従うことにします。ジョン・ドゥを乗せ車は目的地へ動き出します。上空には護送ヘリが車を追尾します。

ジョン・ドゥは「自分は、選ばれし人間なのだ」と言い、サマセットは「殉教者は笑ったりしない、お前は殺人を楽しんでいる」と言います。ジョン・ドゥは「私は喜んで、罪人に罪を負わせた」と言い、ミルズが「お前は、罪もない人間を殺した」と言います。

するとジョン・ドゥは肥満男は一人で歩くこともできず人前に出れば誰もがあざ笑い、食事中にあいつを見れば食欲は消え失せる。あの弁護士などは感謝状をもらいたいくらいだ、あの男は生涯をかけて金を稼ぐためにあらゆるウソをつき人殺しや強姦魔を街に放した。青の女は心が醜くて見かけだけでしか生きられない。ヤク中など腐った肛門愛好者だ。それに、あの性病持ちの娼婦。

この腐った世の中で、誰が本気で奴らを罪のない人々だと?そして普通にある人々の罪だ、我々はそれを許している。だがもう許されない、私がその見せしめとなった。私のしたことを人々は学びそして従う。

神の行いは神秘だという。やがて車は目的地へたどり着き、三人は歩きだします。

そこに猛烈な勢いで車がやってきます、運転手は配送屋で、ミルズに頼まれて荷物を持ってきたと告げます。それは小荷物の箱でした。サマセットが、注意しながら開けてみることにします。彼は、いつも携帯するナイフで箱をゆっくりと開けて驚愕します。

そこには、トレーシーの首が入っていたのでした。

嫉妬<ENVY>と憤怒<WRATH>

警察からミルズの住所を聞きだし家を訪れたのでした。 ジョン・ドゥは「トレーシーは良い妻だ」と話し始めます。そしてミルズの愛のある暮らしに嫉妬して、トレーシーを殺して首を持ってきたと言います。

ジョンは不敵にも、次にミルズが自分を撃ち殺すことを計算しています。

サマセットは、銃をすてるようにミルズに説得します。「怒らせて殺させようとする手に乗るな」とミルズに翻意を促します。ミルズは、最初は意味が分からず半信半疑でした。

さらにジョンは、トレーシーが子供を身籠っていたことを話します。次第にその事実に苦悶し続け、とうとうジョン・ドゥの頭を拳銃で撃ちぬいて殺してしまいます。

茫然自失のミルズはパトカーに乗せられ連行されます。

サマセットは、ヘミングウェイの書いた「この世は素晴らしい、戦う価値がある」という一節を思い出し、その前半を否定し、その後半の“戦う価値”に改めて共感をします。