映画『ゴッドファーザーⅡ』あらすじと解説/ここが見どころ!

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概要>家族の名誉をかけた荘厳なオデッセイ。誇り、絆、愛、信頼、親子、兄弟、夫婦、組織、忠誠、戦い、安らぎ、隷属、裏切り、かけがえのないものを守るコルレオーネ・ファミリー。PARTⅡは、若き日のヴィトーの時代。そしてマイケルの覇権欲と壊れていく家族の姿を描く。

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  1. ゴッド・ファーザーは3部作になっています。
  2. 登場人物
  3. あらすじ(ネタバレあり)
    1. ヴィトー9歳、その生い立ちとイタリア系移民としてアメリカに渡る。
    2. コルレオーネ・ファミリーはネバダに移り、ホテルとカジノを展開する。
    3. 妹コニーはマイケルを恨み、フレドは弱く、どこかぎくしゃくする家族。
    4. マイケルはフランクのNYでのトラブルを、ロスとの関係で懸念します。
    5. マイケルが銃撃される、それもケイと子供たちがいる自宅の寝室で。
    6. 若き日のヴィトーは貧しい中、妻とつつましく暮らしていた。
    7. マイケルは、ハイマン・ロスと組み、キューバの利権を画策する。
    8. マイケルはキューバの投資を進めるが、政情不安でロスを信用できない。
    9. 黒幕はハイマン・ロス、そしてフレドはジョニー・オーラと内通していた。
    10. 肉親の次兄フレドの裏切り、キューバ計画の頓挫そして妻ケイの流産。
    11. ヴィトーは、ファヌッチを葬りドンとなり、シチリアで父の仇を討つ。
    12. マフィアの公聴委員会で、自身の潔白を宣誓するマイケル。
    13. マイケルとケイの関係の破綻、ケイのマイケルへの愛は消えてしまった。
    14. ハイマン・ロス、フランク、フレドに対するマイケルの粛清が終わる。
    15. ファミリーを守ることで、大切な家族を失ったマイケルは、苦悩する。
  4. 解説/ここが見どころ!
    1. ●シチリアからニューヨークに着き、懸命に生きたヴィトーの時代。
    2. ●兄弟の命よりも、ファミリーの名誉を優先するマイケルの粛清。
    3. ●血統を守るあまり離婚し、偏執的に強権的になっていくマイケル。
    4. ●エンディングのシーンバックの団欒での、マイケルの強い意思が切ない。

ゴッド・ファーザーは3部作になっています。

PARTⅠは、

ニューヨーク五大マフィアのひとつコルレオーネ・ファミリーのドン、ヴィトーの時代に繰り広げられるマフィアの熾烈な覇権競いの中で、三男のマイケルは、思いとは裏腹に運命に翻弄されながら新しいドンとなり権力が継承されるまでの物語を描きます。

PARTⅡは、

ヴィトー・コルレオーネが、故郷のシチリアからイタリア系移民としてアメリカに渡り、貧しい労働者からコルレオーネ・ファミリーを築くまでの物語と三男のマイケルに代わりファミリーのキューバへの野望と家族の苦悩がパラレルに展開していきます。

PARTⅢは、

家族の幸せを求め、ケイや子供たちとの関係を修復しようとファミリーを非合法から合法的なビジネスに変えようと死闘するマイケルの姿と、立ちはだかる政治やバチカンの伏魔殿のなか崩壊する家族の最期を描きます。

登場人物

ヴィトー・コルレオーネ(ロバート・デニーロ)
イタリア系移民、シチリアに生まれるが、幼い頃、アメリカに渡りNYで暮らす。
マイケル・コルレオーネ(アル・パトーノ)
コルレオーネ家の三男で、父ヴィトーの後を継ぎファミリーの新しいドンとなる。
フレド・コルレオーネ(ジョン・カザール)
コルレオーネ家の次男で、心優しいが気が弱い性格で、敵の罠に陥ってしまう。
トム・ヘーゲン(ロバート・デュバル)
コルレオーネ家の養子でマイケルの義兄、ファミリーの弁護士兼相談役である。
ケイ・アダムス(ダイアン・キートン)
マイケルの妻で、長男アンソニーと長女メアリーがあり、三人目を身籠るが堕胎する。
コニー・コルレオーネ(タニア・シャイア)
コルネオーネ家の長女で、兄妹で最年少。亭主カルロをマイケルに殺され憎み続ける。
カルメラ・コルレオーネ(モーガン・キング、若年期:フランチェスカ・デ・サピロ)
ヴィトーの妻であり苦楽を共にする、ソニー、フレド、マイケル、コニーの母親。
ハイマン・ロス(リー・ストラスバーグ)
マイアミを根拠地とするユダヤ系のボス、キューバに利権を持ちマイケルを誘う。
ジョニー・オーラ(ドミニク・チアニーゼ)
ロスの部下のシチリア人、フレドと内通しマイケルを自宅で寝室を銃弾で襲う。
パット・ギアリー(G・D・スプラドン)
ネバダ州出身の上院議員、マイケルを侮蔑するが、罠に陥る言いなりになる。
ドン・ファヌッチ(ガストーネ・モスキン)
リトルイタリーを根城にする、みかじめ料を取り立てる恐喝屋のブラックハンド。
ドン・チッチオ(ジョゼッペ・シラート)
シチリアのコルネオーネ村を支配するドン、ヴィトーの家族をかって皆殺しにする。

あらすじ(ネタバレあり)

ヴィトー9歳、その生い立ちとイタリア系移民としてアメリカに渡る。

シチリア島のコルネオーレ村で、ゴッドファーザーとなるヴィトー・アンドリューは生まれます。

1901年冬、ヴィトーの父は、地元マフィアのドン・チッチオを侮辱し殺されます。

復讐を誓う兄パオロも殺され、残されたのは母とヴィトーの二人、母はドン・チッチオに「この子は、小さくて弱虫なので」と命乞いをしますが、「大人になって、強くなって復讐をする」と聞き入れてもらえず自身を命を身代わりにヴィトーを逃します。

ヴィトーは仲間のはからいで難民船に乗り込みニューヨークに辿り着きます。

英語が解らないヴィトーを“コルレオーネ村より”との名札をみた係員はヴィトー・コルレオーネと呼び、天然痘に罹患していたためエリス島の収容所に送られます。

母も兄妹も頼るものは誰もいない、ヴィトーは、この時9歳でした。

コルレオーネ・ファミリーはネバダに移り、ホテルとカジノを展開する。

1958年ネバダ州レイク・タホ。

マイケルは拠点をネバダに移し、レイク・タホに大邸宅をかまえます。

ヴィトーの孫、マイケルの息子ヴィトー・アンソニー・コルレオーネの聖餐式が荘厳に行われています。聖餐式のお祝いの中、妻ケイ、母カルメラ、妹コニーとその恋人が顔を見せています。

式典で挨拶する州選出のギリー上院議員は、ネバダ州へのマイケルの寄付に感謝の辞を述べます。

マイケルの部屋では、そのギリー上院議員が、マイケルのネバダへのホテルやカジノなどの事業拡張に対して、許可料の大幅なアップや売上のロイヤリティを強要し、さらにファミリーのプライドを傷つける言葉を浴びせかけます。

マイケルは、要求をその場で否定し、お互いの偽善を語り、さらにファミリーのプライドを傷つけることを許しません。

妹コニーはマイケルを恨み、フレドは弱く、どこかぎくしゃくする家族。

次の来客は、コニー。離婚して間もないのに新しい恋人と一緒で、結婚して豪華客船エリザベスで旅行に行くのでと、金を無心します。マイケルは、コニーの放蕩を説教します。マイケルはコニーに子どもと一緒にタホの屋敷に住むことを薦めます。

コニーにあるのは前夫カルロを殺したマイケルへの恨みで、マイケルはそんなコニーに失望します。

晩餐の席でも、“1000年の家族の幸せを”との乾杯の言葉に、コニーは、父ヴィトー亡き後の不幸な家族をうらめしく語り、次兄のフレドは、パーティの席で気の強い我儘な妻の態度が手に負えません。

そのなかで疑惑に満ちた目でマイケルをじっとみつめるケイ。

マイケルを家長とするコルレオーネの家族は、ぎくしゃくしています。

マイケルはフランクのNYでのトラブルを、ロスとの関係で懸念します。

会場には、ニューヨーク時代のヴィトーの古参、クレメンザのシマを受け継いだフランクと部下のチチが訪れ、マイケルへの面会を待っています。

次の来客は、ジョニー・オーラ。マイアミを拠点とするユダヤ人マフィアのボスであるハイマン・ロスの信頼する部下でシチリア人です。ジョニーは、ロスがマイケルの事業について協力を惜しまないとのメッセージを伝えに来ます。

フランクはやっとマイケルとの面談機会を得ます。クレメンザが残したナワ張りを傍若無人に荒らすロサト兄弟に我慢ならず、フランクはマイケルに粛清の許可を求めるが、ロサト兄弟はハイマン・ロスの庇護の下にあり、ロスとの友好を優先するマイケルは、争いを認めません。

フランクはロサト兄弟の商売が売春や麻薬であることをバカにしています。フランクはマイケルの許可無しでも、自分のシマの問題だからロサト兄弟を殺すと言う。マイケルはフランクにロサト兄弟と問題を起こすことを許さない。

マイケルは、ロスと父親のヴィトーが古い付き合いであることの話を持ち出すが、フランクは「ヴィトーは関係を大切にしていたが、信頼はしていなかった」と言う。

話は決裂して、フランクは部屋を出て行きます。

マイケルが銃撃される、それもケイと子供たちがいる自宅の寝室で。

夜も深まり、マイケルはケイとダンスをします。ケイはマイケルに言う「5年で裏の世界とは手を切ると言ったが、それは7年目のことだ」と。マイケルは「分かっている、努力している」と答えます。

夜更けて、寝室に入るマイケル、ベッドに横たわるケイと語らう中、突然、カーテンの向こうからマシンガンが炸裂し部屋中に弾丸が撃ちこまれます。

マシンガンは、容赦なく二人の寝室に銃弾を浴びせつける。マイケルもケイもかろうじて難を逃れます。

マイケルは、想定していたことが起こったと判断し、内部に裏切り者がいると考える。 マイケルはトムに「ファミリーと言っても皆、損得のお金の感情で動いておりトム以外は誰も信じられない」と話す。そして唯一、信頼できるトムに、ファミリーや家族をすべて任せ、明日、マイアミに出発するという。

若き日のヴィトーは貧しい中、妻とつつましく暮らしていた。

1917年ニューヨーク、ヴィトー・コルレオーネ。

青年になったヴィトーは、イタリア移民たちの町に住んでいます。貧しい暮らしだが、愛する伴侶のカルメラを得て、長男ソニーも産まれます。

ある日、ヴィトーは、相棒と連れ立って美人が出演すると言うオペラを見に行く。

出番を終え、楽屋に行くが、そこにはマフィアのボス、ドン・ファヌッチが小屋の主人に金の取り立てを行っていました。貧しく気の弱いイタリア人たちはファヌッチにショ場代をむしり取られています。

ヴィトーは同じイタリア人をなぜ苦しめるのかと思う。

その夜、隣人が、突然、ヴィトーに預け物をします。来週取りに来ると言って窓越しに投げ入れるがそれは拳銃でした。ヴィトーはカルメラに見つからないように保管する。

ファヌッチはヴィトーが働く雑貨店にも訪れ、金をせびり、そして甥を働かせるように店主に命じます。断れない店主は、ヴィトーをクビにせざるを得ません。

職を失ったヴィトーは、窓越しに荷物を預けた男と出会う、彼の名前はクレメンザ。

クレメンザは、預かってもらったお礼に絨毯をプレゼントすると言う。そして金持ちの友達だと嘘をつき、家に侵入し絨毯を持ち出します。それはヴィトーが初めて盗みを働いた日になった。

マイケルは、ハイマン・ロスと組み、キューバの利権を画策する。

ところ変わって、マイケルはボディガードのミオを連れ立ってマイアミに向かう車中。

マイケルは、マイアミでジョニー・オーラに先導されハイマン・ロスの自宅へ向かう。

マイケルはロスに、フランクがロサト兄弟と抗争する懸念を話します、ロスはマイケルと組んでキューバの利権を築こうとしており、マイケルもこの計画をすべてに優先しています。

マイケルは、フランクを消すと言い、ロスの反応をうかがう。その後マイケルは、ニューヨークのフランクとも会い、ロスが自分を殺そうとしていることを話す。

フランクの家は、もとはヴィトーの家で、そしてクレメンザに受け継がれ、今はフランクが住んでいる。マイケルは生家を懐かしがり、ヴィトーの教えの通り“敵の懐に入る”ことをフランクに命令する。ロサト兄弟との一件をまとめロスを安心させ、信用させ、油断させようとする。その上で、ファミリーの中の裏切り者を探そうとしている。

フランクは、ロサト兄弟に会いにバーに行くか罠にはめられ、“マイケルがよろしくとさ”と言われ首を絞められる。しかし見回りの警官に偶然、発見され未遂に終わる。同行し外で待っていた部下のチチも、応戦しようとして敵の車に跳ねられてしまう。

マイケルはキューバの投資を進めるが、政情不安でロスを信用できない。

一方、かってマイケルに強硬な要請をしたギリー上院議員は、フレドの経営する売春宿で娼婦を殺してしまう。身に覚えがないギリーだが、そこにトムが現れて上手く処理をすると言い安心させる。ギリーは罠に嵌められた。以降、ギリーはマイケルのいいなりになる。

マイケルは、ロスとともにハバナに入る。政権首脳は、キューバに投資するアメリカの企業メンバーを紹介しマイケルも旅行や興業のメンバーとなる。同時にゲリラの年内の一掃を約束しマーケットへの投資をさらに促される。

ロスの誕生日を祝うパーティで、ロスは自分の後は、マイケルにハバナの利権をすべて譲ると話す。

マイケルは、移動中の車の中でゲリラが自爆する光景をみて、革命政権が誕生するのではないかとの危惧を持つ。ロスはマイケルの意見を不快に思い、この地に50年もゲリラがいることと、20代からここで、マイケルの父ヴィトーも一緒に糖蜜を仕入れたことを話す。

200万ドルの投資を逡巡するマイケルに、ロスは、キューバ―の可能性を強く話す。

黒幕はハイマン・ロス、そしてフレドはジョニー・オーラと内通していた。

フレドが200万ドルをもってハバナに到着した。

マイケルはフレドに、明日、ギリー上院銀がハバナに来るので応対を頼むと伝え、新年のパーティで大統領挨拶がありその後で、ロスは自分を殺すつもりだと話す。

マイケルは、タホの自宅の襲撃も全てロスが黒幕であることを確信しフレドに伝える。

マイケルはフランクの殺害をロスに問いただすが、ロスは、モーグリーンの殺害の件を出し、誰が指示を出したかなど意味のないことだと語る。マイケルは全てを確信した。

フレドは議員団をエスコートしてセックスショーに案内する、そこでその場所がジョニー・オーラの紹介であると口を滑らせる、やはりフレドとジョーニ―・オーラは内通していた。兄弟の裏切りにマイケルは失望する。

肉親の次兄フレドの裏切り、キューバ計画の頓挫そして妻ケイの流産。

新年を迎えるパーティが続く。ミオは手際よく鮮やかにジョニー・オーラの首を絞め、殺す。次には、ロスの病室に向かう。カウントダウンの乾杯でナースたちがセンターへ引上げるのを見計らいロスにせまる、その時、革命軍が病室に入りミオは銃殺される。

新年を迎えた。そしてこの瞬間、ゲリラ側が勝った、革命政権が樹立された。

人々は、口々に“革命、万歳、フィデル・カストロ万歳”と叫びあった。

マイケルは、屈辱と苦悩のなかでフレドにキスをする。“やっぱりだな、残念だ” 命からがら脱出するマイケル、フレドはひとりどこかへ消えてしまった。

マイアミに戻ったマイケルは、トムからケイが流産をしたことを知らされる。

ネバダへ帰ったマイケルは、流産をしたケイを気遣う。そして母親のカルメラにマイケルは訊ねる「教えて欲しい、パパは強かった。でもその強さがファミリーを失うのはなぜか」。母は答える「子供はまた産まれるよ、ファミリーを失うことはない」と。

ヴィトーは、ファヌッチを葬りドンとなり、シチリアで父の仇を討つ。

ところ変わって、ヴィトーの時代。場所はリトルイタリー。

ヴィトーとクレメンザやテシオは泥棒家業に精を出すが、ファヌッチに嗅ぎつけられてひとり200ドルの手数料を要求されます。仕方ないと言う二人に対してヴィトーは、ひとり50ドルで話をつけてくると澄まし顔で言います。

ヴィトーはファヌッチに100ドルしか用意できず仕事にあぶれていると胆を見せます。ファヌッチは、ヴィトーの度胸を気に入り、手下になるように言って去っていきました。ヴィトーは、屋根伝いにファヌッチを追いかけ、彼のアパートで待ち伏せし銃殺する。

ファヌッチを始末し、ヴィトーたちを邪魔する者はいなくなりました。代わりに、ヴィトーは人々のよろずの相談を受けます。犬を飼ったことでアパートを追い出されようとしているコロンボ婦人に、言葉巧みに大家を納得させる。

そして、やがてジェリコ貿易会社を設立し、ファミリービジネスの始まりとします。やがてヴィトーは、ニューヨークからシチリアのコルネオーネ村にやってきます。

そこは故郷であり、ジェリコ貿易でオリーブやワインを仕入れています。

友人のトマシーノと一緒にドン・チッチオに会いに行き、耳元で復讐を囁き、腹をナイフで切り裂いて、父アントニオ・アンドリーニの仇を討ちます。ヴィトーは故郷と商売の関係を築き、再びニューヨークに帰っていきます。

マフィアの公聴委員会で、自身の潔白を宣誓するマイケル。

ニューヨークでは、マフィアの公聴会が開かれている。フランクの部下のチチが、マフィアの内幕を暴く証言をはじめていた。

マイケルも参考人として公聴会に召喚され、委員会から質問を受ける。

同席しているギリー上院議員は、イタリア系アメリカ人の勤勉を語り彼らを擁護する。

チチの証言により、マイケルは47年のソロッツオ殺しの犯行の疑惑をむけられ、そして50年のNY5大ファミリーの頭首殺害計画の首謀者である嫌疑、さらに、ラスベガスのホテルの株の所有や賭博や麻薬の利権など次々に質問を受ける。

マイケルは、自身の釈明の声明を読み上げる。傍聴席にはケイがじっと見つめている。

翌週の月曜日10時、フランクへの尋問が始まる。フランクはロサト兄弟の暗殺未遂から、FBIに保護され供述を取られていた。フランクの供述通りの証言なら、マイケルは偽証罪に問われる。

ところがフランクは尋問の席で「自分はコルレオーネ・ファミリーの一員などではなく、自分の組織だ」と供述とは全く違うことを言い、「FBIが取引してきたので適当に言った」と証言する。委員会は、混乱し休会となった。

マイケルの隣の席には、フランクを案じてシチリアから実兄が法廷に駆けつけていた。

委員会は、マイケルの罪を確定することはできなかった。

マイケルとケイの関係の破綻、ケイのマイケルへの愛は消えてしまった。

ケイは、マイケルに別れを言いにやってくる。子どもたちを連れて出ていくと言う。

そしてケイは、「マイケルをもう愛していない」と言う、「いつまでも愛しているはずだったのに」と悲しみながら・・・。

マイケルは、ケイに流産させたことを詫び、「自分は必ず変わる」と誓うが、ケイは、「流産ではなく堕胎であったことを、そしてあなたの子どもを産みたくなかった」と話す。

それはマイケルが、どんなに子どもを愛しているかを知りながらのケイの判断だった。

マフィアの世界に入り、怖ろしく変貌していくマイケルに、ケイは、子どもたちの安全や未来も含め、ともに暮らすことはできないと決心したのだった。

マイケルは形相を変え、ケイを罵倒し、「子どもは絶対に渡さない」と言い、ケイを家から追い出してしまった。

ハイマン・ロス、フランク、フレドに対するマイケルの粛清が終わる。

やがて、母カルメラが亡くなる。

死に顔を前に泣き崩れるフレド、コニーはマイケルに面会し、これまでのことを詫び、家に戻りたいと話す。父ヴィトーのように強く振舞うマイケルをコニーは「長い年月をかけ自身を傷つけながら理解できるようになった」と言う。コニーは「自分はマイケルを許すと言い、マイケルにもフレドを許して欲しい」と懇願する。

マイケルは、フレドを抱きしめる。そしてアルを見る。フレドが生きているのは、母親が生きている間だった。

ハイマン・ロスはイスラエル、ブエノスアイレス、パナマと移住を断られている。マイケルはマイアミに戻ったときに、空港でロスを殺すと言う。

トムは、フランクの元へ行く。歴史が好きなフランクにローマ軍の話をする。たとえ皇帝に逆らっても自決した場合だけは家族は安泰を約束されたこと、コルレオーネ・ファミリーもローマ軍と同じであると伝える。翌日、フランクは、バスルームで自害する。

ロスは、イスラエルに入国を拒否されてマイアミ空港に、戻ってきた。FBIに連行されるが、一瞬をついて報道関係を装ったロッコに暗殺される。

フレッドはアンソニーを乗せてアルと釣りに出ようとするが、コニーがアンソニーを呼び戻す。仕方なくフレッドはアルと二人で行くが、沖合でアルに銃殺される。

ファミリーを守ることで、大切な家族を失ったマイケルは、苦悩する。

時は1941年12月、その日はヴィトーの誕生日だった。

ソニーは、カルロを連れてきてコニーと会わせ家族を紹介する、フレド、トム、そしてマイケル。父ヴィトーを迎えるために、母カルメラを囲んだ団欒の中で、ケーキが届く。

ソニーは「こんな日に日本はアメリカに爆弾をとしやがって」と言う、そして戦争に対して「血のつながりのない人間のために死ぬのは馬鹿だ」とヴィトー譲りの発言をする。するとマイケルは、「大学を休学して海軍に志願しアメリカのために戦う」と言う。フレドは「国のためによいことだ」といい、トムは「ヴィトーが徴兵猶予にどれほど苦労していたか」を話す。

マイケルは、「自分の将来は自分で決める」と言う。ソニーは「馬鹿たれ!」と吐き捨てる。皆が、帰宅したヴィトーを祝いに行く中で、一人、マイケルは物思いにふける。

信じた道と、まったく違う道を歩むマイケル、愛する妻と家族を失ってしまい遠い日を回想しながら物語は終わる。

解説/ここが見どころ!

ファミリーの “血の掟”と、覇権争いをマフィア映画として楽しませてくれますが、基底には『家族の血と名誉』があります。PARTⅡでは、ヴィトーがニューヨークに渡りファミリーを築くまでと、父を継承したマイケルのファミリーの運営、そして家族の崩壊がパラレルに展開されます。

映画「ゴッド・ファーザー」は、どんなメッセージなのか。

それは『人が愛し、ともに生き、家族をつくる』というシンプルで難しく、多くの人が共有できるテーマです。そのかたちに、「ヴィトーの時代」と「マイケルの時代」そして「ヴィンセントの時代」があり、家族の価値観の違いがあります。

●シチリアからニューヨークに着き、懸命に生きたヴィトーの時代。

シチリアを追われ、家族もすべて無くし孤児として辿り着いたニューヨーク。

そこで青年になったヴィトーはイタリア系移民が集まるリトルイタリーで店主のアバンダントに恩を受け雑貨店に勤め、カルメラと結婚して子どもをつくります。しかし同胞から金をむしり取り街を仕切る悪漢ドン・ファヌッチのせいで、ヴィトーは、職を失い生きるためについに悪事に手を染めてしまいます。

さらにファヌッチに見つかり、みかじめ料を要求されますが、逆に、ファヌッチに対決を挑み、丸め込み、暗殺し、自身が街の顔役となっていきます。

人々は飢えを凌ぐのが先決で、貧乏な暮らしのなか助け合いを必要としました。ヴィトーは人々の相談を受け、解決に奔走しながら、ファヌッチとは異なり愛され怖れられる街の相談役として人望を得ます。そして貸し借りの義理や恩を返す関係を結んでいきます。

ヴィトーは、やがてジェンコ貿易会社を設立します。妻カルメラは子育てに専念にし、ヴィトーの仕事には関係せず、領分が分かれます。やがてヴィトーはシチリアを訪れ、自分をアメリカに逃がしてくれたコルレオーネ村の人々とオリーブオイルやワインを輸入することで恩返しをすると同時に、父と母と兄の仇であるドン・チッチォの腹をナイフで切り裂いて復讐を果たします。

ヴィトーがファミリーを築いた時代は、睦ましい伴侶と信頼できる仲間、さらに街は、互助の精神で成立しています。貧しくはあったが、それは牧歌的でもありました。

●兄弟の命よりも、ファミリーの名誉を優先するマイケルの粛清。

ニューヨークのマフィア抗争で、マイケルは、ソニーを売ったカルロを殺害します。カルロは、ソニーの紹介で妹のコニーと結婚しますが、敵の術中にはまって内通をしてしまいます。マイケルは、そんなカルロを側近におき監視できる状況にしておきながら、黒幕バルジーニを白状させたうえでカルロを殺害します。コニーは半狂乱でマイケルを憎み兄妹の関係は破綻します。

次兄のフレドも心の優しい男ですが、ファミリーのネバダ進出に際して、その弱さで敵に内通してしまいます。跡を継ぐ予定のソニーが暗殺され、三男のマイケルがファミリーを継承したことで、次兄のフレドは悔しさや淋しさを抱えていました。

その心の中に敵は容赦なく忍び込みました。自身にも尊敬や家族の愛を受けたいと願うフレドは、非情な戦い向きではありません。そして裏切りは、マイケルと家族そしてファミリーを危機に陥れました。

マイケルの名誉にはヴィトーから受け継ぐファミリーの血統も含まれます。

ヴィトーの時代とは異なり、マイケルの時代は、皆、ビジネスで繋がっています。組織を裏切ったフレドを許すことは、組織のためにも出来ないと考えます。母カルメラの死を待って実兄のフレドを人目につかない湖水で殺害します。これも“血の掟”のマフィアの流儀であれば仕方がありません。

●血統を守るあまり離婚し、偏執的に強権的になっていくマイケル。

マイケルとケイは愛しあっていました。それをファミリーの名誉が引き裂いてしまいます。

5年以内に組織を合法的に運営すると約束し、ケイもそのことを条件に、承諾して結婚しますが、マフィアの血なまぐさい戦いの中にあっては不可能でした。

家族である次兄のフレドを粛清し、妹のコニーは家を離れていき、マイケルは偉大だった父ヴィトーを思い悩みます。冷静で沈着で非情なマイケルは、戦いに負けることを知らずそれが逆に、さらに偏執的に強権的に変えていきます。

ケイは「あなたをもう愛していない」そして「ずっとあなたを愛し続けると思っていた」と告げ、さらに「これ以上、あなたの子どもを産みたくない」と流産ではなく堕胎だったことを語ります。

愛するがゆえに、マイケルはケイの言葉は絶対に許せないものでした。しかし、マイケルはこの時、全ての人に恐れられて忌み嫌われる人間になってしまっていました。

そしてケイは、マイケルのこの考え方をシシリーの古臭い名誉と侮辱をして、決定的な破綻を選びます。

●エンディングのシーンバックの団欒での、マイケルの強い意思が切ない。

回想シーンで、ソニーがカルロをファミリーに紹介する場面で、マイケルだけがファミリーの血のつながりだけに貢献するシチリアの教訓に異を唱え、海軍に志願してアメリカ国家のために戦おうとします。

そこには公共心を持ち、ファミリーの裏の世界の中で育ちながらも、何とか自身の意思で未来を切り開く強い思いがありました。

そんな中で、最も大切なパートナーこそがケイだったのです。

しかしマフィアの世界ではそれは不可能でした。マイケルは危篤のヴィトーを見舞った時に、ファミリーを背負うことを決意します。同時に、ケイとも幸せになろうとしますが、その強さのあまりに上手くいきません。

母親のカルメラにヴィトーの思いを尋ねますが、マイケルは、時代が違うことを理解しています。

PARTⅠ.Ⅱ.Ⅲの全編を通して、マイケルとケイはお互いに愛し合いながらも許容できず、破綻します。ケイはこれをシシリアの古臭い名誉だと思っています。

マイケルも名誉を否定されることは我慢できない。シチリアの血統かもしれません。

ヴィトーが築いた愛と家族、マイケルが築こうとした愛と家族。生きていく基底にあるシチリアの系譜、そしてファミリーのビジネス。コルネオーネ・ファミリーの世代を繋ぐ壮大な叙事詩となっています。

※ゴッドファーザーⅠ.Ⅱ.Ⅲを順番に見る>

映画『ゴッドファーザーⅠ』あらすじと解説/ここが見どころ!

映画『ゴッドファーザーⅡ』あらすじと解説/ここが見どころ!

映画『ゴッドファーザーⅢ』あらすじと解説/ここが見どころ!

フランシス・フォード・コッポラ監督、マリオ・プーゾ原作/脚本
映画「ゴッド・ファーザーPARTⅡ」1974年公開のアメリカ映画
1974年度、アカデミー賞10部門ノミネート、作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞、美術賞、作曲賞の6部門を受賞。英国アカデミー賞主演男優賞、ゴールデングローブ賞受賞。マフィアのファミリーを題材に名誉と絆をテーマに映画史上最高の作品です。