映画『ゴッドファーザーⅠ』あらすじと解説/ここが見どころ!

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概要>家族の名誉をかけた荘厳なオデッセイ。誇り、絆、愛、信頼、親子、兄弟、夫婦、組織、忠誠、戦い、安らぎ、隷属、裏切り、かけがえのないものを守るコルレオーネ・ファミリー。PARTⅠは、ヴィトーの家族とファミリー。そして後継者マイケルへの代替わりの戦いを描く。

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  1. ゴッド・ファーザーは3部作になっています。
  2. 登場人物
  3. あらすじ(ネタバレあり)
    1. 今日はコニーの結婚披露宴、ドン・ヴィトー・コルレオーネは花嫁の父。
    2. ドン・ヴィトーの部屋に現れ、相談を持ちかけるさまざまな人間たち。
    3. 裏社会で栄華を誇るコルレオーネ・ファミリーと、異なる道を歩むマイケル。
    4. 賭博、芸能、政治家までもおさえる、コルレオーネ・ファミリーの影響力。
    5. 麻薬取扱いを誘うソロッツオを、ドンは政治家との信頼を理由に断ります。
    6. ソロッツオにヴィトーは狙撃され危篤状態となり、暗黒街に激震が走る。
    7. マイケルはひとり病院に向かい、父親ヴィトーを守り危機から救う。
    8. 父への愛情と命の安全を守るため、殺人を犯すことを決意するマイケル。
    9. コルレオーネとタッタリア、五大ファミリーを巻込む熾烈な抗争が始まる。
    10. ヴィトーの故郷シチリアでの逃亡生活と、美しい娘アポロニアとの結婚。
    11. ニューヨークの五大ファミリーを集めての、抗争終結の会合と黒幕の正体。
    12. ファミリーのビジネスをしながら、合法化を誓いケイに求婚するマイケル。
    13. コルネオーレ・ファミリーは、拠点をネバダに移そうと動き出します。
    14. マイケルに託すファミリーの将来と、ドン・ヴィトーの幸せな最期。
    15. バルジーニ一との戦いの勝利と新しいドン・マイケル・コルレオーネの誕生。
  4. 解説/ここが見どころ!
    1. ●貧しいけれど懸命に生き、支え合い、成功するヴィトーと家族の時代。
    2. ●戦後の自由や繁栄、そして個人が台頭しはじめるマイケルの時代。
    3. ●ファミリーのビジネスに、手を染めることを決断するマイケル。
    4. ●マイケルにとってのアポロニアとケイの結婚の違い、そして破滅の予兆。

ゴッド・ファーザーは3部作になっています。

PARTⅠは、

ニューヨーク五大マフィアのひとつコルレオーネ・ファミリーのドン、ヴィトーの時代に繰り広げられるマフィアの熾烈な覇権競いの中で、三男のマイケルは、思いとは裏腹に運命に翻弄されながら新しいドンとなり権力が継承されるまでの物語を描きます。

PARTⅡは、

ヴィトー・コルレオーネが、故郷のシチリアからイタリア系移民としてアメリカに渡り、貧しい労働者からコルレオーネ・ファミリーを築くまでの物語と三男のマイケルに代わりファミリーのキューバへの野望と家族の苦悩がパラレルに展開していきます。

PARTⅢは、

家族の幸せを求め、ケイや子供たちとの関係を修復しようとファミリーを非合法から合法的なビジネスに変えようと死闘するマイケルの姿と、立ちはだかる政治やバチカンの伏魔殿のなか崩壊する家族の最期を描きます。

登場人物

ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)
イタリア系移民、NY5大マフィアの一つ、コルレオーネ・ファミーリーの領袖。
ソニー・コルレオーネ(ジェームズ・カーン)
コルネオーネ家の長男、ヴィトーの跡継ぎの予定だが激情型で短気な性格。
フレド・コルレオーネ(ジョン・カザール)
コルネオーネ家の次男、ラスベガスに修行。心優しい男だが気の弱い性格。
マイケル・コルレオーネ(アル・パトーノ)
コルネオーネ家の三男、軍隊の経験もあり大学出で組織のビジネスを嫌う。
トム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)
コルレオーネ家の養子で、血のつながりは無い。ファミリーの専属の弁護士。
ケイ・アダムス(ダイアン・キートン)
マイケルの恋人で、知的なアメリカ女性。やがて結婚をして2人の子どもを持つ。
コニー・コルレオーネ(タニア・シャイア)
コルネオーネ家の末娘、兄ソニーの紹介でカルロと結婚するがうまくいかない
カルロ・リッツイ(ジャンニ・ルッソ)
コニーの夫、バルジーニの手先になり、夫婦喧嘩を装いソニーを罠にはめる。
ピーター・クレメンザ(リチャード・カステラーノ)
ファミリーの古参の幹部、肥満体で武闘派、三男のマイケルを可愛がり慕う。
サルバトーレ・テッシオ(エイヴ・ヴィゴダ)
ファミリーの古参の幹部、長身で功利的でドンの死後、ファミリーを裏切る。
ドン・エミリオ・バルジーニ(リチャード・コンテ)
ニューヨーク5大ファミリーのひとつ、タッタリアを操る黒幕で麻薬利権を狙う。
ドン・フィリップ・タッタリア(ビクター・レンディナ)
タッタリアファミリーのドン、麻薬利権でコルレオーネと向き合い抗争になる。
バージル・ソロッツオ(アル・レッティエリ)
トルコ人の麻薬密売人でタッタリアと結託し麻薬ビジネスをヴィトーに持ちかける。
モー・グリーン(アレックス・ロッコ)
ラスベガスを一代で築き上げたカジノとホテルを経営するユダヤ人の実力者。
ドン・リオーレ・トマシーノ(コラード・ガイハ)
シチリアにいるドン・ヴィトーの旧い友人で、マイケルの逃亡生活を世話し匿う。

あらすじ(ネタバレあり)

今日はコニーの結婚披露宴、ドン・ヴィトー・コルレオーネは花嫁の父。

ニューヨーク近郊の広大な屋敷、ここで盛大な結婚披露のパーティが行われています。

多くの来客が訪れ、故郷シチリアの民謡や戯れ歌、陽気な踊りとお酒や食事で二人をお祝いしています。新婦は、コニー・コルレオーネ。ドン・ヴィトーの愛娘です。

ヴィトー・コルレオーネは、ニューヨークの五大マフィアファミリーのひとつコルレオーネ・ファミーリーのドン、ゴッドファーザーです。

ドンの妻、子どもたち、ファミリーのビジネスに係わる部下たちやその家族、さらに来客には、他のファミリーのボスや幹部たちにまじって、動静を探るFBIや報道カメラマンなどもいます。招かれざる客にいらつく長男のソニー・コルレオーネはFBIに唾を吐き、報道記者のカメラを叩き壊します。

ドン・ヴィトーの部屋に現れ、相談を持ちかけるさまざまな人間たち。

この祝いの日に、邸内のドンの部屋では、イタリア系のボナセーラが“殺しの依頼”に来ています。

ボナセーラはアメリカに移住し葬儀社の仕事をしており、美しい娘も自由に育ちましたが、男の友達から二度と見れない顔になるほどの乱暴と暴行を受けました。警察を通じ裁判になるも執行猶予の判決が下り、父親ボナセーラは警察や法の甘い裁きに納得できません。

ドン・ヴィトーに、「殺してほしい」と仇討ちの相談をします。

ドンは、静かに男に話します。そして、自身を敬遠し友愛の情を見せなかったボナセーラの依頼を断ります。しかし改めてボナセーラが信頼と忠誠の意を表すと、娘の結婚式の祝いとして受諾し加減をわきまえるクレメンザに対処するように指示します。

次の依頼は、ユダヤ系の議員に処理をさせるように指示します。ドン・ヴィトーの元には次々に、さまざまな相談が入ってきます。

裏社会で栄華を誇るコルレオーネ・ファミリーと、異なる道を歩むマイケル。

軍服を着た若い男と、連れ添うアメリカ女性の二人のカップルがやってきました。

男はマイケル・コルレオーネ。ドンが可愛がる三男で、マイケルはファミリーのビジネスを嫌う堅気で、普段は家には寄りつきませんが、今日は恋人ケイを同伴し妹コニーの結婚の祝いに駆けつけました。

木の下では凶暴そうな大男がぶつぶつとドン・ヴィトーへの挨拶を練習しています。気になるケイがマイケルに素性を尋ねると、名前をルカといい、彼は殺し屋で有名歌手の契約トラブルで、こめかみに拳銃をあてて解決したとの逸話に、ケイは驚きます。

久しぶりに再会するマイケルの義兄のトムは、ソニーが連れてきてコルネオーレ家の養子で、現在は有能な弁護士兼相談役としてファミリーに貢献しています。

ほろ酔いで上機嫌の次兄のフレッドも、久しぶりのマイケルとの再会を喜びます。

兄弟たちはみなファミリーのビジネスを手伝いますが、マイケルだけは違います。ファミリーのビジネスは、殺しも含めて様々な依頼に対応し報酬を得て、そして政治や芸能などの人脈を拡大しながら裏の世界で非合法に権益を拡大しています。

賭博、芸能、政治家までもおさえる、コルレオーネ・ファミリーの影響力。

政治家や検事などからの祝福の電報が数多く届く中、会場にはハリウッドの有名歌手ジョニー・フォンテーンがお祝いに駆けつけます。若い女性たちが歓声を上げるなか、ジョニーはお祝いの歌を捧げ、新婦コニーはジョニーの祝福を独り占めにします。

そしてジョニーもドンに相談事を持ち込みます。人気に陰りがみえるジョニーですが、素晴らしい台本があり何とか役を勝ち得てカンバックしたいと考えているのですが、敏腕プロデューサーのウォルツが首を縦に振らず困っています。その理由はジョニーが、ウォルツが育てる新人の金の卵の若い女性を寝取ったからでした。

落ち込むジョニーに、ドン・ヴィトーは、役がもらえるようにすると約束します。

披露宴もたけなわに、花嫁の父ヴィトーは、娘コニーとダンスを披露します。

それは、栄華をきわめ家名を誇り繁栄するコルレオーネ・ファミリーの姿でした。

ドンの命を受け、トムは映画の仕事をまとめにカリフォルニアに飛びます。プロデューサーのウォルツとかけあいますが、話し合いでの進展は有りませんでした。夜明け時、ウォルツの愛する名馬の首がねられ、彼のベッドの中に投げ込まれます。

目覚めたウォルツは狂わんばかりの悲鳴を上げます。そして無事、ジョニーは役にありつくことができました。

麻薬取扱いを誘うソロッツオを、ドンは政治家との信頼を理由に断ります。

次の案件は、トムに入ったソロッツォの面談依頼です。

ソロッツオは通称 “トルコ人” と呼ばれヘロインの売人、ヘロインはシチリアでつくっています。ヘロインの市場を拡大すべくドン・ヴィトーとパートナーを組みたいとの相談です。彼の要請は現金の融資と警察からの保護、バックには五大ファミリーのひとつタッタリアファミリーがついてます。

ドンは麻薬を扱うかどうかについての意見をソニーとトムに求めてみます。ソニーは金になるからと。トムもこれからは薬を抑えないと存亡に関わると言います。

ドン・ヴィトーは部下とともにソロッツォの面談に応じますが、この麻薬の話がうまくできすぎていると直感し断ります。これまで培った政治家などの人脈が離れていくのを懸念します。そして、タッタリアファミリーが保証してくれるなら大丈夫だと、横から口を出す長男のソニーをたしなめます。

ドンは、ルカに囮になってタッタリアの元に潜入させ、内状を探るように指示します。しかしルカは囮を見破られてソロッツォとタッタリアの息子ブルーノに逆に殺されてしまいます。

ソロッツオにヴィトーは狙撃され危篤状態となり、暗黒街に激震が走る。

クリスマスで賑わう街を、人々は家路を急いでいます。

ドン・ヴィトーは、果物屋の前で何者かに数発の銃弾を撃ち込まれその場に倒れます。いつもの護衛は風邪で休み、代わりに次男フレドが傍にいましたがドンをかばい守ることはできませんでした。

一方、プレゼントを片手に家路を急ぐトムは、ソロッツォに捕らえられ軟禁されます。

ドンを狙ったのはソロッツォの一味でした。ソロッツオは和解のための仲介と麻薬ビジネスに乗り気なソニーとの再会談をトムに迫ります。そして仕方なく了解するトムを開放します。

そのころ、ケイとクリスマスのデートを楽しむマイケルは “ゴッドファーザー暗殺” の新聞記事を見て驚き、急いで家に戻ります。ドンは5発の弾丸を受け病院に担ぎ込まれ危篤状態でした。

軟禁を解かれ戻ったトムは、ソニーから「パパが死んだらこの先どうなるか」と問われ、トムは、ドンを失うことでのコルレオーネ・ファミリーの勢力の影響分析やタッタリアと向き合った場合の他ファミリーの動向予測を行います。

マイケルはひとり病院に向かい、父親ヴィトーを守り危機から救う。

ケイはマイケルと会えないクリスマスを悲しみ、マイケルはケイに会いに街に出て食事をして「当分会うことはできない」と伝え、その足で、ヴィトーの病院へ行きます。

ところが病院では、部下たちの警備は追い払われておりヴィトーは無防備でした。

とどめを刺そうと刺客の手が迫り、一計を案じたマイケルはヴィトーの病室を移動させます。マイケルは昏睡状況のヴィトーに「大丈夫だ、僕がついてる。心配ないよ、僕がいる」と話しかけます。すると、うっすらとヴィトーは目を開き、そこにマイケルを確認し、涙ぐみます。

マイケルは病院の入口で、見舞いに来たパン屋のエンツォと共にボディガードを装い何とか急場をしのぎ守り抜きました。そこにマクラスキー警部が現れます。マイケルはヴィトーの警固を主張して、ソロッツオとの関係を疑ります。

マクラスキー警部はマイケルを殴り倒します。そこにトムが裁判所の銃保持許可をとり駆けつけ何とか難を免れます。

この件に激怒したソニーは、タッタリアの息子ブルーノを殺してしまいます。

父への愛情と命の安全を守るため、殺人を犯すことを決意するマイケル。

ソロッツオは手打ちを求めてきます。会談の相手にはマイケルを指名します。

ソニーはその手には乗らないと言い、ソロッツオを消し全面戦争もいとわない構えです。

トムは状況を分析します。悪徳警官のマクラスキー警部はソロッツオに買収されていて手を出せない状況で、万が一、警官を狙うようなことになれば他のファミリーも黙っていず、社会の風当たりも強くなり懇意の政治家も離れていくと言います。

トムは「ここは感情に走らずに、冷静になってくれ」とソニーに諭します。激情型のソニーは我慢なりませんが、最後はトムの説得に応じて冷静さを取り戻します。

ところが、マイケルは「ソロッツオも悪徳警官も殺すべきだ」と主張します。

マイケルは、会談場所を突きとめ、銃をあらかじめトイレに隠しておき、食事の途中でトイレに行き、銃を携え、席に戻り、二人を殺すという計画を披露します。

長兄のソニーやクレメンザ、テシオなどの古参も、最初はマイケルの計画を一笑しますが、それが真剣であることを尊重します。マイケルを可愛がるクレメンザは、マイケルを誇りい思い、その勇気をたたえます。

ブルックリンのルイズレストランで会談との情報が入り、その時がやってきます。マイケルは、段取り通りにトイレに立ち、銃を携帯して戻り、ソロッツオとマクラスキー警部を射殺します。

こうして引き返すことのできない運命の橋を、マイケルは渡ってしまうのでした。

コルレオーネとタッタリア、五大ファミリーを巻込む熾烈な抗争が始まる。

そして、コルレオーネとタッタリアの両ファミリーの全面抗争が始まります。

やがて3か月たってヴィトーは病院から家に戻り療養を始めます。

ファミリーは、ドンの生還に安堵します。ヴィトーは、マイケルがソロッツオ殺しを行ったことを知り、ファミリービジネスに手を染めさせたことを悲しみます。

一方、妹のコニーと夫のカルロには、近頃、喧嘩が絶えません。カルロは血のつながりがなくファミリーのビジネスに携わらせてもらえず鬱憤もありました。激情型のソニーは、コニーを守りカルロを懲らしめますが、ある時、カルロは、またしてもコニーにひどい暴力をふるいます。

短気なソニーは逆上してコニーの家に向かいますが、その途中、車の料金所でマシンガンでハチの巣にされ殺されてしまいます。すべては敵の罠でした。

ヴィトーは変わり果てた息子ソニーの姿に悲しみ、葬儀屋のボナセーラに弾丸で損傷した顔を治してもらい弔います。

ヴィトーの故郷シチリアでの逃亡生活と、美しい娘アポロニアとの結婚。

マイケルはソロッツオ殺しでニューヨークを追われ、遠くシチリアのドン・トマシ―ノの元に身を隠しながら、ほとぼりが冷めるのを待つ逃亡生活を送ります。

マイケルは、ある日、ヴィトーの故郷のコルレオーネ村に向かいます。そこはシチリアの山岳の険しい丘陵にある村で、圧政に苦しめられたシチリアの人々の歴史と暮らしの面影を残していました。

その村でマイケルは美しいシチリアの村の娘アポロニアと出会います。

稲妻に打たれたようにマイケルはアポロニアに恋をします、そして父親に正式に結婚を申し出て、礼儀正しく家族親戚の前でアポロニアに気持ちを伝えます。

そしてマイケルは、アポロニアと結婚し、二人は村中を挙げての祝いを受けます。

そんな時、トマシ―ノから、マイケルに長兄ソニーの死が伝えられます。そしてこの村にも敵の追手が迫ります。ついにマイケルの警護に着く仲間の裏切りで、車を運転しようとするアポロニアが、仕掛けられた爆弾で車ごと吹き飛ばされてしまいます。

マイケルは、新妻を失ってしまいます。敵は、いつも愛するものを奪っていきます。

ニューヨークの五大ファミリーを集めての、抗争終結の会合と黒幕の正体。

ヴィトーは、五大ファミリーのボスを集め事態収束のため会合を持つことを決断します。

ヴィトーは、なぜ麻薬を取り扱わない主義なのかを主張しますが、バルジーニは、時代は変わったので考え方を変えていただき、さらに政治家や判事などの人脈も仲間に分かち与えるべきだと要求します。

そして麻薬は条件付きで認め、ドン・コルレオーネは保護を与えられ戦争は終わりました。

勢力を盛り返しても仕返しをしないという契約が欲しいと言うタッタリアに、ヴィトーはマイケルの安全を保障するかぎりにおいて皆との平和協定を守ると約束します。そしてこの抗争の黒幕がバルジーのであることをつきとめます。

ファミリーのビジネスをしながら、合法化を誓いケイに求婚するマイケル。

ある日、マイケルはケイの前に車で降り立ちます。

マイケルは1年前にニューヨークに戻り、今はファミリーの仕事を手伝っていると言います。その姿は、マフィアのいでたちでした。「マフィアは嫌いだったのでは」と問いかけるケイに、「権力があるものは責任を伴う」とマイケルは説明します。

マイケルの逃亡生活のなか、音信不通が続いたケイ。長い時間、思い待ち続けたケイにとって、マイケルの愛はすでに手遅れでした。

しかし、マイケルには愛する人と子供たちと生きることが必要でした。

「必ず5年先にビジネスを非合法から合法化する」と懸命に説明して約束します。そして、マイケルはケイに求婚します「ともに生き、ともに愛し、子どもを持つ」ことを。

マイケルの説得に、ケイは、ゆっくりとマイケルの車に乗りこみます。

コルネオーレ・ファミリーは、拠点をネバダに移そうと動き出します。

既に、ヴィトーは現場を退きファミリーの意思決定はマイケルが行っています。

古参のクレメンザやテシオは、バルジーニとの縄張り争いで、マイケルの采配に不安を持ちます。ヴィトーは「自分を信じるならば、マイケルに協力してほしい」と言います。

コルレオーネ・ファミリーはネバダへ拠点を移す計画を立てます。マイケルは、トムや数人の幹部を連れ立ってネバダのモーグリーンを訪れます。

ラスベガスでエンターティメントビジネスを修行している次兄のフレドがマイケルたちを迎えます。マイケルは、モーグリーンからホテルとカジノを買い取ると言います。そして、そこでショーを見せる。そのために、ジョニー・フォンテーンに専属契約させ出演を依頼します。

モーグリーンはラスベガスを築いた伝説の男でした。

マイケルは単刀直入に「ホテルとカジノをコルレオーネ・ファミリーが買い取るので値段を決めておけ」と言います。次兄のフレドは、マイケルに「モーグリーンになんて口のきき方なんだ」と困惑し注意します。

するとマイケルはフレドに、「兄弟だが、ファミリーに盾つくものの肩は持つな、決して」と言います。

マイケルに託すファミリーの将来と、ドン・ヴィトーの幸せな最期。

コルレオーネ家の庭ではヴィトーとマイケルが話をしています。ワインを飲みながらヴィトーは、マイケルに必ずバルジーニが仕掛けてくるので気をつけるようにアドバイスをします。

そして自身の人生を振り返り、マイケルに苦労を託すことを申し訳なく思います。

ヴィトーはマイケルだけには後を継がせたくなかったのです、自分の半生は、裏の世界ではあったが、何ものにも屈せず踊らされずファミリーを守ってきた一生だった。

そんな自分の人生に悔いはない。

しかしマイケルの時代には、表の世界に出ていって欲しいと願います。上院議員や州知事などの道を歩んでほしかった。マイケルはヴィトーに「必ず、実現するよ」と安心させます。

そしてヴィトーは、孫のアンソニーと庭で遊びながら静かに人生を終えます。

バルジーニ一との戦いの勝利と新しいドン・マイケル・コルレオーネの誕生。

ヴィトーの告別式に、テシオがバルジーニとの会談を申し込んできます。裏切り者はテシオでした。マイケルは罠にかかるふりをして計画をすすめます。

コニーの名づけ親となる洗礼式の日に、一斉に五大ファミリーの粛清が始まります。バルジーニ、タッタリア、モーグリーン、ストラチー、クネオ。そして裏切り者のテシオ。最後に、マイケルはソニーをはめたカルロを殺します。

夫を殺され錯乱してマイケルを訪れたコニーは、ケイに向かって「あんたの夫は人殺しだ」とわめきます、マイケルは、ヒステリックなコニーをなだめます。

疑惑の念をいだくケイは、マイケルに「ほんとうのことなのか」と問いただします。

マイケルはケイに「仕事に口を出すな」と言います。そして一度だけ答えてやると言い、「殺したの」と訊ねるケイに、マイケルは「ノー」と答えます。

マイケルの部屋では、クレメンザはじめ側近の部下たちが、新しく強い権力を持ったドン・マイケル・コルネオーネの誕生に忠誠を誓います。

解説/ここが見どころ!

ファミリーの “血の掟”と、覇権争いをマフィア映画として楽しませてくれますが、基底には『家族の血と名誉』があります。PARTⅠでは、現在のヴィトー・コルレオーネのファミリーの栄華と運命の翻弄によって家督を継承するマイケルの人生がテーマです。

映画「ゴッド・ファーザー」は、どんなメッセージなのか。

それは『人が愛し、ともに生き、家族をつくる』というシンプルだけれど難しく、多くの人が共有できるテーマです。そのかたちに、「ヴィトーの時代」と「マイケルの時代」そして「ヴィンセントの時代」があり、家族の価値観の違いがあります

●貧しいけれど懸命に生き、支え合い、成功するヴィトーと家族の時代。

シチリア島からイタリア系移民としてニューヨークに着いた若きヴィトーとその妻は、圧政から民が団結するというシチリア人の風土を持っており、アメリカへ渡った後発の移民として賃金の低い労働層が集まるイタリア街で助け合いながら生きていきます。

それは、まだ貧しい時代のアメリカでした。ヴィトーは、生きること自体が厳しい時代の中で強い父権を持ち、妻は夫を支え子供を産み懸命に育てます。

そして血縁としての大家族と、血の掟としてのコルレオーネ・ファミリーの栄華を一代で築き上げていきます。

「裏の世界だったが、どんな権力にも操られることはなかった。」そんな生き方をした年老いたヴィトーは、マイケルに自分の人生に悔いはないと言います。

それはマフィアという形式を取りますが、移民たちが新世界のアメリカに訪れ、そこで自由と繁栄を信じて家族をつくり生涯を送るヴィトーの時代の物語でもあります。

●戦後の自由や繁栄、そして個人が台頭しはじめるマイケルの時代。

比して、マイケルとケイは若い世代です。マイケルはイタリア系アメリカ人としてアメリカで生まれており、アメリカの自由や繁栄のなか育ちます。

マイケルは、家族のため以上に、国家のためを思い軍隊に従軍し戦った過去を持ちます。父のファミリービジネスを嫌い、マフィアと距離を置く人生を送ろうとします。恋人のケイも、知的で良識ある個人主義を謳歌するアメリカの女性であり、二人は将来を約束しあっています。

第2次世界大戦後は、アメリカは最高の繁栄を極め、豊かで自由な社会が訪れます。

女性の自立意識や職業意識も変わります。ファミリーのビジネスを嫌うマイケルを愛するケイは、リベラルな新しい世代の女性です。従順なヴィトーの妻カルメラの時代とは、大きく異なります。

学問もあり、仕事を持ち、生活力もあり、夫に盲従するタイプではありません。

●ファミリーのビジネスに、手を染めることを決断するマイケル。

麻薬の扱いの利権を巡り、コルレオーネ・ファミリーは巻き込まれますが、マイケルは冷静な判断のできる性格でした。ドンが対立する組織の銃弾に倒れ瀕死の重傷を負い、見舞うマイケルに涙する父ヴィトー。この瞬間に運命は変わります。

マイケルに家族の血統を優先し、父と家系の名誉を守り敵への復讐心が芽生えます。

短気で激情型の長兄ソニーはバルジーニの罠で死に、次兄のフレドは優しい性格だが、戦い向きではない。マイケルは父を助け、父に代わり家督を継ぎます。この時点でマイケルの精神は、矛盾を背負い引き裂かれてしまいます。

ソロッツオを殺害した時点で、すでにマイケルは一度はケイと結ばれることを諦めたのです。しかしアポロニアを失い、ニューヨークに戻りケイと再会します。マイケルには愛する家族が必要でした。そして、マイケルを愛しながらもマフィアのビジネスを理解できないケイと生き抜こうと決断します。

“ともに生き、ともに愛し、子どもをつくる” 人生の伴侶としてケイを迎えに行きます。
マイケルは、必ず合法的なビジネス組織に変えることを約束してケイを伴侶とします。

愛ゆえに、お互いがお互いを許すことのできない難しい結婚をしてしまいました。

●マイケルにとってのアポロニアとケイの結婚の違い、そして破滅の予兆。

マイケルにとってシチリアは踏み入れたことの無い土地であり原風景です。ソロッツオと警官殺しの罪に追われ身を隠すヴィトーの生まれ故郷、コルネオーレ村。そこで、美しい娘アポロニアと出会い結婚します。

ケイのようなアメリカ育ちの知的でリベラルな女性ではなく、シチリアの土着の無垢な娘。しかし、そのかけがえのない新妻も敵に殺されてしまいます。

最愛の妻を殺されたマイケルは、ここで復讐を誓う冷徹なマフィアに変貌します。

もし共に生きた女性がケイではなく、アポロニアであればどうなったのか。

その光景は、どうしてもヴィトーとカルメラの夫婦と二重写しになってしまいます。と同時に、イタリア系移民として自由の国アメリカに渡ってきたヴィトーと、アメリカの繁栄の中で生まれたマイケルとは、時代や価値観が違うことを見せつけます。

冒頭のコニーの結婚披露宴では、袋にケタ違いの祝儀のお金が投げ込まれますが、アポロニアとの村の結婚式は、金ではなく幸せを分かち合っています。牧歌的ですが、シチリアの村の絆を深く感じる儀式です。

PARTⅠ.Ⅱ.Ⅲの全編を通して、マイケルとケイはお互いに愛し合いながらも許容できない部分があり破綻します。ケイはこれをシチリアの古臭い名誉だと非難します。

マイケルには名誉を否定されることは、家族の系譜を否定されることと同義で我慢できない。しかしケイの言う通り、まさにそれは旧いシチリアの血統かもしれません。

マイケルにとってケイとは、マイケルにとってアポロニアとは何だったのでしょうか。

ヴィトーが築いた愛と家族、マイケルが築こうとした愛と家族。生きていく基底にあるシチリアの原風景、そしてファミリーのビジネス。コルネオーネ・ファミリーの世代を繋ぐ壮大な叙事詩となっています。

※ゴッドファーザーⅠ.Ⅱ.Ⅲを順番に見る>

映画『ゴッドファーザーⅠ』あらすじと解説/ここが見どころ!

映画『ゴッドファーザーⅡ』あらすじと解説/ここが見どころ!

映画『ゴッドファーザーⅢ』あらすじと解説/ここが見どころ!

フランシス・フォード・コッポラ監督、マリオ・プーゾ原作/脚本
映画「ゴッド・ファーザーPARTⅠ」1972年公開のアメリカ映画
1973年度、アカデミー賞9部門ノミネート、作品賞、主演男優賞、脚色賞受賞
英国アカデミー賞受賞、ゴールデングローブ賞受賞
マフィアのファミリーを題材に名誉と絆をテーマに映画史上最高の作品です。