小説

三島由紀夫

三島由紀夫『憂国』あらすじ|大儀に殉ずる、美とエロティシズムと死。

概要>反乱の汚名を着せられた青年将校と、彼らの大義に自らも殉じる。死して生を輝かせるために命を捨てる武士道の精神。愛する若妻との最後の永遠の契りを交わし、様式美としての切腹の描写、死後半世紀、日本人とその民族の尊厳を世界に示した不滅の三島文学
三島由紀夫

三島由紀夫『金閣寺』あらすじ|世界を変えるのは、認識か行為か。

概要>「金閣寺ほど美しいものは此の世にない」と父に教えられ、金閣の美に憑りつかれた学僧の私は、生来の重度の吃音症で苦悩する人生を送る。脳裏にたびたび現れる金閣の美と呪詛の中で、やがて金閣を放火するまでの心理や観念を戦中戦後の時代を映しながら描写する。
三島由紀夫

三島由紀夫『仮面の告白』あらすじ|自分自身を、生体解剖する。

概要>主人公を「私」の一人称とし「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」として、少年期から青年期にかけての特異な性的な目覚めを扱う。傍らの戦争の時代、その胎動期から盛衰期、敗戦後までの昭和を伴走した自伝的な小説。
川端康成

川端康成『有難う/掌の小説』あらすじ|悲しみの往路と、幸せの復路。

概要>下田から北の町へ、秋の天城峠を行く乗合自動車の運転手「有難うさん」。追い越す時、いつも礼儀正しく“ありがとう”と挨拶する。ある日、娘を売りに行く親子を乗せる。悲しみに揺られながら娘は、運転手に恋をする。そして、一夜が明け春まで家で過ごすことになる。
川端康成

川端康成『化粧/掌の小説』あらすじ|窓から見る、女性の本性。

概要>斎場の厠と向き合う家の窓から女性の化粧する姿が見える。死を弔い終え、厠の鏡で平然と化粧をする喪服の女たち。それは、屍を舐める血の唇のような印象を与える。そこに肩をふるわせ涙しながら十七八歳の少女がやって来るが、さらに不可解な出来事を目撃する。
川端康成

川端康成『雪国』あらすじ|男女の哀愁と、無に帰す世界。

概要>親譲りの財産で無為徒食の生活をする妻子ある島村は、雪国の温泉町で駒子という女性に出会う。許婚の療養費を稼ぐため芸者になった駒子の一途な生き方に惹かれる。怜悧で虚無な島村の心の鏡に映る駒子の情熱と葉子の透明さを哀しく美しい抒情で描く。
川端康成

川端康成『雨傘/掌の小説』あらすじ|傘が宿す、初恋の思い出。

概要>父親の転任で離ればなれになる二人は記念写真を撮りに行く。恥ずかしがり屋の少年と素直で活発な少女。霧のような春雨のなか、行きは、はじらう二人の距離が、帰りは、ひとつになる。少年の優しさを少女が受け入れる、そんな雨傘が結ぶ儚い初恋の思い出。
川端康成

川端康成『日向/掌の小説』あらすじ|初恋の思いと、秋の日向。

概要>人の顔をじろじろと見る癖に自己嫌悪する私は、孤児で人の顔色をうかがい生きてきたからと思っていたが、実は盲目の祖父の顔をずっと見ていたことが理由だと気づいた。祖父はいつも明るい南の方を向いていた。いま私は、恋人と祖父の思い出と一緒に日向を歩きたい。
森鴎外

森鴎外『山椒大夫』あらすじ|安寿と厨子王の物語が、現代に再生する。

概要>人買いに売られるも逃れ、運命を拓き出世して山椒大夫を懲らしめる厨子王。中世の説教節を年代や大筋はそのままに近代にアレンジする。昔から親しまれた安寿と厨子王の話を換骨奪胎して、姉弟愛や孝行の物語にした鴎外の創作技法の素晴らしさを味わう。
川端康成

川端康成『バッタと鈴虫/掌の小説』あらすじ|少年の知慧と、青年の感傷。

概要>叢で虫を探す子供たちの一人、不二夫。五色の提燈の灯のなか、鈴虫を手渡され眼を輝かせるキヨ子。少年時代の少女へ憧れと会心の微笑み、やがて大人になり現実の中で心傷き、叢の提灯が映しだした名前の美しさに気づくことの難しさを語る。
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